久友設計が手がけた沖縄らしい白亜の住宅を紹介します。近くにさとうきび畑と海が広がる恵まれた立地に計画されたこの建物は、雄大な自然を背景に浮かび上がるように演出されているのが特徴的。昼と夜とではがらっと雰囲気の変わる住宅です。
無限に広がる海と空が望めるほど敷地はサトウキビ畑からもほど近い場所にあり、のどかな自然環境に囲まれています。沖縄らしい真っ白な外観が緑と青の背景にくっきりと浮かび上がり、まるで海上に浮かぶ船のよう。基本的に平屋のプランを採用し、一部ロフトを設けた落ち着いた佇まいがゆったりと時間が流れるような環境にぴったりです。
無駄を削ぎ落とした直線の美しいシンプルな形態によって構成される外観と 外塀も白で統一したミニマルなデザインが自然環境の中でさらに映えますね。玄関ポーチは建物の一部を欠き込んだようなデザインで天然木で仕上げた軒天がアクセントになっています。玄関扉も白で統一。
玄関ポーチと並んでやはり欠き込んだデザインのテラスを配置しています。こちらは反転した形でポーチの軒天に使用した素材を床に張り、統一感をもたせた粋なアイデアです。屋根付きのテラスは急なスコールに見舞われがちな沖縄では重要な建築要素です。天候に左右されず外部空間を楽しむためにも大事ですね。「抽象的な造形美が目を引く平屋の住宅」も同じく沖縄に建てられた住宅で雨に濡れないテラスを設けています。是非ご覧ください。
夜はこのように地面近くに配置された照明で建物の輪郭を浮かび上がらせ、建物に浮遊感をもたらします。何気ない光の演出で雰囲気のある佇まいが生まれます。外塀にも照明を埋め込んでシンプルな庭をお洒落な空間に。
内部空間は床を含め、白を基調にコーディネート。そして建具や家具、キッチン等はダークブラウンでまとめ、2色で構成されています。住み手によって彩られていくキャンパスのような内部空間を意識しています。LDKが一体型となった大空間は高く設定した天井によって広がりを感じさせます。ハイサイドライトによって程よい採光と換気を確保。そしてシーリングファンで心地良い住環境を作り出します。自然に恵まれた立地なのでなるべくナチュラルに暮らしたいですよね。
白いレンジフードがお洒落なキッチンも白とダークブラウンでコーディネート。壁のニッチを利用した棚や優しい光を届けてくれるトップライトなど真似したいアイデアがいっぱいです。オープンなキッチンなので開放的でダイニングやリビングにいる家族ともコミュニケーションが図れるのが嬉しいですよね。