ピロティは、学校やマンションなど大きな建物で取り入られているのをよく見かけると思いますが、一戸建ての住宅にも当然取り入れることができます。それによって、建物の2階部分が屋根となる開けた空間を地上などに生み出すことができることから、様々なアクティビティが可能となる豊かな屋外空間を持つ住まいにすることができます。それでは、実際にそこでどのような活動が可能になるのでしょうか。今回は、ピロティの使い方について見ていきたいと思います。
ピロティの使い方としてまず挙げられるのが、様々な作業スペースとして利用することです。自転車やバイクの手入れや、DIYのための作業スペースとしてなど、屋外でありながら、屋根のある空間となるので、天候に左右されることがありません。また、室内とは違い、汚れても大丈夫である場所でもあるので、非常に多様なことに使うことができます。さらに、壁のない柱だけが建つ空間であるので、簡単に広々とした場所を設けることができますし、それによって作業の幅が広がり、効率も高い場所となってくれるでしょう。
【ピロティについては、こちらの記事でも紹介しています】
ピロティをガレージとして使うことには、馴染みがある方も多いでしょう。マンションではこの使い方をしていることが多々見かけられると思います。住宅におけるピロティでも、もちろんガレージとして愛車を雨風から守ることが可能ですが、特にこれは都市部の建物が密集する地域に住まいで有効となると思います。そうした立地では、なかなか郊外のように広さに余裕のある土地が見つけにくいことから、建物の1階部分をピロティにして、2階や3階部分は住居スペースとすることで、限られた土地を有効に活用することができます。
▶「住まいの写真」ページでは様々な種類のガレージを紹介しています。◀
ピロティを子どもの遊び場として使うこともでき、特に子育て世代にとっては嬉しい空間となるでしょう。雨の日が続いても、天候に関係なく子どもを外で遊ばせることができますし、雨だけでなく、日差しが強い日でも日陰となる広い場所でより安心して子どもを遊ばせることもできます。屋根のある屋外であるピロティ空間と、屋根のない開けた屋外である庭とがあることで、子どもたちもまた外で多様な遊び方が出来るでしょう。
家の外にテラスを設けて、屋外で食事が楽しめるような住まいにしたいと考えている方も少なくないでしょう。テラスにウッドデッキを敷いて、居心地の良い屋外空間にすることも1つの方法ですが、そこに屋根があれば、雨や日差しの強い日でも外で食事が楽しめるアウトドアダイニングとすることができます。ピロティであれば、そうした空間を簡単につくり出すことができますので、キッチンとのつながりを意識しながら、台所とピロティを行き来しやすい間取りにしていくと、配膳も楽なアウトドアダイニングとなるでしょう。
【ウッドデッキについては、こちらの記事でも紹介しています】
ソファやテーブルをピロティに置いて、セカンドリビングとして使うこともできます。屋根のある半屋外空間となるので、そこでの過ごし方もより快適になるでしょう。ハンモックを吊るして、室内のリビングとは違ったくつろぎ方ができる空間にしてみてはいかがでしょうか。また、ピロティの広さを大きく取ることも難しくないので、広々とした空間で開放的な雰囲気の中くつろぐこともできますし、それによって、様々な過ごし方が可能になると思います。