プレハブ住宅の「プレハブ」とは、英語でいうPrefabricatedを指します。柱や壁、床など住宅の建設に必要な部材の一部または全部を工場で生産し、現場で組み立てられたものがプレハブ住宅です。プレハブ住宅の建設に用いられる部材は工場で一括生産されることが多いので、精度が高く品質が安定する、在来工法の住宅に比べて工期が短いなどといったメリットがあります。今回はデザインや住み心地も申し分ない、小さなプレハブ住宅を5つご紹介していきます。
こちらはメキシコのプレハブ住宅です。ファサードの一部とウッドデッキのテクスチャーを合わせ、黒い外壁とのコントラストをなしています。コンパクトなプレハブ住宅ならではの、潔いカラーコーディネートが目を引きます。
インテリアはナチュラルカラーで統一され、アクセントカラーにブラックが用いられています。コンパクトではありますが、吹き抜けや蹴上のない階段が空間に広がりをもたらしています。すっきりとした無駄のない住空間は、シンプルなプレハブ住宅の良さを引き立てています。
建物の短辺方向から外壁を見たところです。窓は向こう側まで見渡すことができ、光が家の中を通り抜けます。コンパクトながら、光が存分に入る明るい住空間を実現しています。
山の中腹に建つスペインのプレハブ住宅です。ヴィンテージ感のあるこなれた表情の外壁はオリーブ畑が広がる山の斜面と調和し、風景に溶け込んでいます。
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ゆったりと寛げる、居住性の高そうなインテリアです。窓は天井まで大きく取られており、緑を存分に堪能できそうです。窓側の壁はウッデイに、その他の壁と天井は白でまとめてあり、落ち着いた雰囲気のリビングルームに仕上がっています。
こちらの住宅の建設途中の様子です。床や外壁にパネル状の部材を用いていることが分かります。プレハブ住宅は、組み立てる職人の技術の習熟度で建築の品質が左右されることはまずありません。竣工後のメンテナンスも比較的しやすいといわれています。
草原の中に建つ小さなプレハブ住宅です。アイボリーを基調とした外観は緑との親和性が高く、自然のなかにあっても違和感がありません。オーニングで覆われたテラスは包まれているような心地よさがあり、草原と住宅をゆるやかにつないでいます。
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インテリアは白をベースに、ナチュラルな雰囲気でまとめられています。就寝スペースはロフト部分に計画されています。コンパクトな住空間ではありますが、パブリックスペースとプライベートスペースのゾーニングはきちんと分けられています。スケルトン階段は空間を遮ることなく、部屋のアクセントとしても機能しています。
水辺に建つアルゼンチンの小さな住宅です。眼下に小川をのぞむ、変化に富んだ景色が楽しめるロケーション。外観はダークカラーでまとめられており、木々のつくる陰影の間にひっそりと隠れているかのようです。小川に向けて張り出したテラスからは、水の流れる耳にやさしい音が聞こえてきそうです。
上質なフローリングにブラックをメインカラーとした、外の景色をそのまま家の中に持ち込んだようなインテリアです。インテリアのアイテムには座りやすそうなチェアに丸みを帯びたペンダントライトなどをチョイスし、シャープな印象になり過ぎない、程よいカジュアルモダンなデザインが居心地の良さを演出しています。
こちらは110㎡の平屋建て、全長26m 、高さ 4m 、幅 5 m のプレハブ住宅です。敷地には凹凸がありますが、土地の個性はそのままに、建物の床部分を束で浮かせています。建物に合わせて土地をならすのではなく、建物を土地に合わせて施工しているのが印象的です。
シンプルなプレハブ住宅の良さを引き出した、ミニマルなインテリアです。ダイニングキッチンとリビングの窓は天井までの高さがあり、閉塞感のない住空間を生みだしています。ハイサッシからの眺望は、いつまでも見ていたくなりそうな魅力があります。
眺望の反対側には外構が計画されています。コンパクトなプレハブ住宅ではありますが、外構があることで、住まいの「顔」をつくることができます。飛び石に立って眺める建物に切り取られた景色は、室内やテラスから見るものとはまた違って見えることでしょう。
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